【ベトナム通貨】ベトナムのお金について、その両替方法から旅行中の注意点まで完全解説!

新型コロナウイルスの日本国内感染者数はなかなか減らない状態ではありますが、世界にはすでに渡航の際に隔離が不要な国や、ワクチン接種が3回完了している場合は規制が緩和されている国が増えています。

先が見えなかった海外旅行も、少しずつ見通しが立ってきてワクワクします! さてこの記事では、ベトナムの通貨について改めて知識を深め、旅行に行った際の両替の方法や注意点について解説していきます。 「コロナが落ち着いたらベトナムに行きたいな…」「ベトナムのお金について知りたい!」という方はぜひ最後まで読んでくださいね♪

ベトナムの通貨について

ベトナムの通貨「ドン(Dong)」は、1967年に南北ベトナムが統一され、ベトナム社会主義共和国が成立した際に発行されました。 値札やメニューなどには、金額の後ろに「d」もしくは「VND」と表記されます。ドンという名称は、フランスがベトナムを植民地化していた時代に現地で流通していた銅貨の銅をベトナム語で「ドン」と呼んでいたことから名づけられたとか。 現在ベトナムも日本と同じようにキャッシュレス社会へ移行中で、多くの人がスマホ決済を利用しています。しかし紙幣は市場などでは普通に使われていて、当面はなくならない様です。

ちなみに2022年4月20日時点の為替レートでは1円=178ドン前後となっております。旅行の際に両替所で1万円を両替すると、178万ドン前後になりますね!

通貨の種類

ベトナム通貨には 100/200/500/1,000/2,000/5,000/1万/2万/5万/10万/20万/50万があります。現在は100ドンと200ドンの紙幣はほとんど流通していませんので、実質見かけるのは10種類です。 かつて素材が紙だったのが今はポリマーに変わり、現在はオーストラリアで造幣されています。

硬貨が200~5,000ドンまで5種類ありますが、2011年以降硬貨は鋳造されておらず、現在コインはほとんど見かけなくなりました。そして実際に市場の物価を見て頂ければ感じるとは思いますが、5,000ドン以下は、あまり使う機会がないかもしれません。

ベトナムドンを日本円に換算する方法

1円=178ドン前後(2022年4月時点)という数字からも分かるように、ドンに換算すると桁数がかなり膨れ上がります。 両替後にたくさんの紙幣を手にし、なんとなくお金持ちになった気がしますが…使いすぎには注意です!

ベトナムドンの下の桁を2つ取ってから、その数字を2で割ってみてください。もしくは、下の桁を3つ取って、5倍すると、それがおおかた日本円の値になります。 ベトナムに限らずレートは常に変動しておりますので、都度為替レート計算で調べてみるとよいでしょう。 海外出張や旅行の機会が多い方は、スマホに通貨換算アプリをインストールしておくと便利ですね。

ベトナムの価格表示の謎

ベトナムにいくと、値札に5dと書かれていたり、30kと書かれていることがあります。 実はこちら、桁数が大きくなり過ぎたベトナムで暮らす人々の中で生まれた常識なんです。5dというのは下3桁の000を取った状態で表示されている5,000ドンのこと、30kも同じように下3桁の000を取ってk(キロ)で価格表示されています。0が続く値段のものばかり売られているので、3桁を省略しているのです。

日本では考えられない表示方法ですか、お会計の際は間違わないようにしましょう。

ベトナムドン両替について

旅行に行くときに、日本円のベトナムドンへの両替は避けられません。ただ、日本国内で両替するより、ベトナムで両替した方が圧倒的にレートが良いため、なるべくなら日本国内の空港での両替は避けたほうがいいです。

基本的には到着してから両替しましょう。 また、帰国時ベトナムドンが残ってしまった場合、日本での再両替は少額ではできない所も多く、レートも非常に悪いので、 旅行中に使い切れるように必要な分だけ両替しましょう。

注意点1:数え間違い

ベトナムドンはポリマー素材と呼ばれる合成樹脂を使用した紙幣です。これは偽造防止のための素材なのですが、日本の紙幣とは違い表面がつるつるしています。一度折ったらその折れ目は消えず、ボロボロになっている場合もあります。現地ではこの紙幣を大量に渡されるので、両替してくれるお店の方の計算間違いには注意が必要です。

事前にしっかり調べて、落ち着いて確認できるよう準備しておきましょう。

注意点2:ぼったくり

路面店では、残念ながらベトナムの通貨をよく把握していない観光客からぼったくろうと悪質なレートで両替商を営んでいる人も一部います。「よくわからないけど紙幣がたくさんだからあってるだろう」と素直に受け取ると大損をしてしまうことも…。

日本人はお金を持っていると思われがちのようで、全くベトナム語が分からない場合は狙われてしまうこともあります。自分の財と身は自分で守りましょう。

注意点3:盗難

旅行先での観光中に何度も両替をしに行くのは大変面倒ですし、毎回手数料を取られるのは無駄な出費ですよね。しかし、旅行に行こうと思ったとき、皆さんはどのくらいお金を持っていくでしょうか。滞在日数にもよりますが、大体3万円程度は持ち合わせを考え、別にクレジットカードも持っていこうかなという人が多いのではないでしょうか。

実はベトナム統計総局(GSO)が発表した2020年の生活水準に関する調査の暫定結果によると、ベトナムの平均月収は4,230,000ドン(約23,000円)と言われています。人口の上位20%を占める富裕層でも、平均月収は9,100,000万ドン(約50,000円)と発表されており、観光客が持っている現金30,000円というのがいかに大金か分かりますね。

ベトナムドン両替おすすめスポット

一番のオススメはゴールドショップ

レートが圧倒的にいいのが、宝石店(ゴールドショップ)です。主に貴金属や宝石類を取り扱う販売店ですが、外貨の換金も取り扱いがあります。ホーチミン市内であればいくつもあるのでおすすめです。

ハノイやホーチミンでは貴金属や宝石類の販売よりも外国人旅行者やベトナム在住外国人の両替をメインターゲットにしているお店もあり、通年で良心的な価格で取引してもらえます。ただし、時期やタイミングもありますので、必ず利用前に比較検討しましょう。

両替所

ゴールドショップとまではいきませんが、空港や銀行、ホテルに比べるとレートが良いのが市中の両替所です。店舗によっては割高な場合もあるので、 いくつかの店を見つけた後にレートや手数料を比較するのがオススメです。両替金を数枚抜いてごまかされたりする可能性もあるので両替してもらった後はしっかり数えましょう。

ホテル

現地でなかなかゴールドショップや両替所が見つからない場合は、宿泊していたホテルで両替することも一応できます。比較的安全な環境で両替できる上に、フロントが開いている限りは何時でも対応してくれるのがありがたいポイントです。

市内の非常にレートが良い両替所と比べると劣りますが、ホテルにとってはそこまで大差ない場合もあるので、 観光の時間を削ってまで安い両替所探しに明け暮れるよりも、初めからホテルで両替してしまったほうが楽な場合もあります。

銀行

日頃からお金を扱っている銀行での両替は安心安全と言えるでしょう。しかし、銀行によって異なる部分ではありますが、 レートはあまり良くありません。そして多少の手数料も覚悟しましょう。さらに現地ベトナム人の方も私たちが銀行に行くのと同じように様々な手続きで銀行を利用するので、混雑で待ち時間が長くなる場合があります。また、銀行での両替は必ずパスポートが必要です。

ホテルにパスポートを置いていたり、フロントに預けている場合は持ち出さなければなりません。パスポートを海外でむやみに持ち歩くこと自体、ベトナムに限らずあまりおすすめしません。どうしてもという場合でなければ銀行での両替をする必要はないかと思います。

空港

ベトナムについてすぐの空港での両替は、とにかく利便性に優れています。ベトナムは、空港の両替所と市内の両替所のレートがそれほど大差ない場合も多くあります。 特にホーチミンのタンソンニャット国際空港とハノイのノイバイ空港は、空港内の両替所が多いことで有名です。空港内でレートの比較もできるので、空港での両替もうまく利用すると良いでしょう。

到着してからすぐタクシーを使ったりする場合、多少ベトナムドンの持ち合わせが必要なこともあるので、空港で持ち合わせの一部を両替していくというのも一つですね。注意点は、ドンの計算に慣れていない状況だと、空港でもぼったくりに合うリスクがゼロではないこと。慎重に枚数を数えましょう。

共通して注意すべき点

何度も書いている通り、どこに行っても「ぼったくり」に合わない保証はありません。自分でベトナムドンについての知識を深めて身を守ることが大切です。 また、汚れてしまった紙幣については日本のように随時新しいものへ交換されたりはしていません。故に、破れた紙幣や、セロテープなどで補修された紙幣を渡される可能性があります。

しかし一部が破れた紙幣などは、ベトナムではお金としての価値がありません。出回っていて渡されたのに…と思うかもしれませんが、ここは両替してもらった方にきちんと伝えて交換してもらいましょう。交換せずに市中のお店で使おうとしても受け取り拒否される場合があるからです。両替にかぎらず、現地のお店での買い物や食事の際のお釣りでもそういった紙幣を渡されたら交換してもらいましょう。

ベトナム現地の物価

タクシー

ベトナムのタクシーの料金はメーター制で、会社や車種によって異なりますが、初乗りは約1万~16,000ドン(55~90円)。その後1kmごとに約15,000ドン程度加算されます。 メーターの金額は表示されている数字が前述の「k」のような省略表記なので、表示されている数字×1000ドンの支払いです。

表示方法は会社によって異なり、これが非常にややこしいのですが、一方で「30」と表示されているメーターもあれば、「30.0」と表示するタクシーもあり、小数点を見間違わないようにする必要があります。 ベトナムの通貨は桁が大きくなれるのに時間がかかるので、それを利用して不慣れな観光客に金額を多く請求するケースも一部発生しています。ただ基本的にベトナムのタクシーは親切な運転手さんがほとんどです。重い荷物を運んでくれたり、気遣いをしてくださる人ばかりですが、万が一に備えて支払い時は十分に気をつけましょう。 お釣りの事を考えても、小さい桁数と大きい桁数の紙幣を併せてまんべんなく持っている方がいいですね。

最近ではクレジットカード払いのできるタクシーも増えてきていますし、領収書も、運転手に伝えれば発行してくれますので「cho tôi xin hóa đơn」と伝えましょう。

発音はコチラのサイトを参考にしてみてください!

↓↓↓

https://vietcafe-learning.com/dictionary/h%C3%B3a%20%C4%91%C6%A1n

また、旅行中には何度もタクシーに乗る機会があるでしょう。慣れてくると金額の大方の間隔が分かってきます。

バイクタクシー

ベトナムと言えばバイク大国。バイクタクシーの料金は直接ひろう場合は交渉制で、目安としては約20,000ドン/1km程度です。タクシーにのると『意図的な遠回り』でぼったくりに合う可能性はあります。土地勘のない旅行者は、遠回りされても気づかないことがほとんど。おかしいなと思いながらも、料金メーターがどんどん上がり、高額請求をされることもあるようです。 しかし、バイクタクシーは交渉性となるので、最初に決めた料金だけを支払えば目的地に着くことができます。

バイクタクシーの運転手は早く目的地に着けば、新しい客をまた乗せて働くことができるので現地の人しか知らない時短ルートで目的地に向かってくれることもしばしば。

料金交渉でのトラブルや交通安全の面、また中には「オススメの観光地知っているよ!」と勝手にバイクを走らされたなどのトラブルもあるようですのでベトナム旅行初心者さんにはあまりおすすめしません。料金交渉ができるくらいに慣れてきたら利用してみるのもいいですね!

ちなみにベトナムでは最近、安心安全にしかも安くバイクタクシーが利用できるアプリがありますので、バイクタクシーを体験したい、という方はまずこちらからお勧めします。

参考文献:https://www.tnkjapan.com/blog/2019/10/04/bike_taxi/#i-2

飲食店

ローカルな飲食店のフォーやブン、おかゆなどは大体5万ドン前後(280円前後)で、観光客向けの英語が話せるスタッフなどが常駐しているベトナム料理レストランだと、15万~30万ドンくらいと幅が広いです。

ホテルなどの高級レストランになるとさらに跳ね上がるので、そのあたりになると日本の一般的な飲食店と同じくらいの認識だと間違いないでしょう。

市場・露店商

市場や露天商には値札がついていない場合がほとんどです。商品の値段はバイクタクシーと同じく交渉制になります。うまく交渉すれば、最初に店員さんから提示された値段の半額ほどにできることもあるので果敢に挑みましょう 。商品のジャンルに限らず、まとめ買いすれば値引きしてくれる事もあるので、お土産用にたくさん買いたい場合はチャンスです。

値切り交渉では電卓に入力したり紙に書いたりして、金額が見える形でやりとりするとお互い分かりやすいので、お店に置いてある場合もありますが、一応旅行の際は小さめの電卓を持参してください。観光スポットとしても人気の市場は、 人ごみに紛れてスリやぼったくりを働く人もいるので、貴重品管理を必要以上にしましょう。

まとめ

今回はベトナムのお金、ベトナムドンについてと、その両替方法から旅行中のお金に関する注意点をまとめてみました。安全で比較的旅行しやすい国ではありますが、やはり海外では犯罪に巻き込まれないための対策は自分でとることが大切です。

旅行に行けるようになる前に、知識を蓄えておくと安心して渡航ができそうですね。